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私鉄の視察、奈良・京都への出張

2010年吉日
日本神国 国家主席府 主席官房課 視察手配担当

前振り (インデックス)
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反省  69


2010年12月。
運転してみたいと思ったバスも運転したし、免許の取得は就職後に先送りすることも決めたし、やることがなくなった。
そんなところに西への衝動が湧き上がってきた。
よし、行ってしまおう。

…………

まずは行き先であるが、今回は、京都市近辺と奈良中北部に向うことを決めている。
問題は宿泊先である。
現地到着して初めて知ったのだが、12月5日が奈良マラソンを開催したため、12月4日からの宿泊予約が取れなかったのだ。
これはあきらめようか。
そう思いあきらめかけていた12月2日、午前中にじゃらんに検索をかけまくっていたところ、JR奈良駅近辺のホテルを押さえることに成功。
あきらめムードから、一気に旅行計画ムードへと転換していくことになる。

次は、交通機関の手配をする。
関西に行くにあたって、ネタきっぷを仕込むこととする。
すなわち、「飛行機に乗れそうなJR乗車券」を準備したのである。
「飛行機に乗れそうなJR乗車券」を仕込むにあたって、前回関西方面に行ったときの教訓として、みどりの窓口のME-X端末にしてやられた経験がある。
ME-Xは、乗車券の経路が12経路を越えると、発券を拒否する性格があるようだ。拒否して手書きになる……。
手書きになったのでは「飛行機に乗れそうなJR乗車券」としての価値が激減する。
ここは機械発券で横長の乗車券を出してもらわなければ、「飛行機に乗れそう」にはならない。
情報収集をすると、みどりの窓口の発券端末で他種のMR32端末は、どうやら16経路まで対応できるらしい。
そこで、MR32端末のある駅までわざわざ出向いて乗車券を購入した。

JR東日本の八王子支社はすべからくME-X端末であるという情報をネットより入手していたので、他支社へ出向くこととする。
八王子在住の自分の家から最も近い他支社は横浜支社となり、最も近い他支社の駅は橋本駅となる。
橋本駅まで徒歩ではいけない以上、JRを使う羽目になる。
JALの航空券を買うのにJALに乗るようなものだぞ……

その上、橋本駅は窓口がひとつしかないから混むんだよね。
自分の前に面倒くさい発券やらせる人がいると、もう大渋滞。
私が橋本駅に行ったときもその状態であった。
しばらくすると、職員が指定席券売機への誘導を始めたのだが、私の乗車券で学割を利かせるとなると、さすがに指定席券売機じゃ無理なので、待つように案内される。
あの指定席券売機、学割には対応していないけれど、社員が社員として購入することには対応してるんだよね。
カード式の社員証を裏返して券売機に挿入すると、社員として買えるんだって〜。
八王子駅の指定席券売機でJR社員が二人、そういう会話をしながら切符買ってたよ。
1人が入れた社員証でそのままもう1人が買おうとして、
「おいおいおいおい、俺ので買うなよ〜」
なんて……
それだったら、原理的に学生割引も対応できるよね。
すべての学生に対応するのは金銭的に無理だが、Suica付き学生証を発行している大学とかなら、それを挿入することによって学生割引モードにするとか、そう言う対応は可能だと思うよ。
……あ、うちの大学、そんな高尚な学生証じゃないから、結局並ばなきゃダメだね。

さて、順番がまわってきたので学生割引証明書と経路を書いたメモを出して発見してもらう。
経路のメモは、
成田空港 → 関西空港
経路:成田線・佐倉・総武線・東京・新幹線・上野・東北・山手・中央東・横浜線・新横浜・新幹線・米原・東海道・大阪環状線(京橋・鶴橋経由)・阪和線・関西空港線
駅員はいろんなきっぷを発券しているわけだから、ルーチンワークのように端末を操作する。
まず発駅と、着駅の入力。
発駅の成田空港駅はショートカットの設定がなされているようで、ワンタッチで入力された。
着駅の関西空港駅は、さすがにショートカットの設定は無く、一文字ずつ入力して設定する。
そのあとは、経路を乗車するとおりに入力していく。
上野までは単純に進んでいったが、ここで駅員が困る。
「上野からの東北線は、どこまで乗車して山手線ですか?」
……え、わかんねえの。俺もわかんねえ。
たしか、田端まで東北線で、田端から山手線となるはずだが、詳しくは分からない。
それどころか、このルートで発券をすると、たいてい発券できずに駅員が困る事態になる。
そして、混雑する駅でこんなことやらせた私の背中に刺さる視線もいたい。
そういうわけで、
「東京から中央線にしてしまってかまわない。」
と注文内容を変更することで対処する。
なお、東京駅からぶち抜け中央線でも、上記の希望ルート通りに乗車することは可能である。
順々に進んで行って、違うところで駅員は困った。
「東海道線から大阪環状線への乗換駅はどこですか?」
なるほど、東日本の駅員には、大阪近郊の路線事情は分からないですよね。
「大阪駅です。」
と教えると、ありがとうございます、なんて言いながら、接続駅の設定は「新大阪駅」……。
それじゃ出ねえよ〜、もちろん、新の付かない大阪駅であるとすぐに指摘させていただいて、その先に進んでいく。
すると今度は、
「大阪環状線の京橋周りって、内回りですか、外回りですか。」
……どっちだろう。
駅員が開いていた時刻表の路線図をのぞきながら、京橋駅と鶴橋駅を指差しながら、
「こう行くんだから、外回りだと思いますよ。」
そんなこんなで、どうにか発券にたどり着き、きっぷは出てきた。
思惑どおり、自動改札機を通せない120ミリ。
出てきた切符は、以下の画像である。

乗車券:成田空港 → 関西空港

乗車券:成田空港 → 関西空港
(経由:酒井・総武・中央東・横浜線・新横浜・新幹線・米原・東海・大阪環・京橋・阪和・関西空港)
JALに乗れそうなきっぷですが、JRにしか乗れません。

きたねえ発券……
もっと奇麗に印字しようよ〜。
見栄えって大事だよ、それが数日で駅に回収されるシロモノであったとしても、旅客と鉄道会社の契約の証になるのだから。

さて、きっぷの開始駅が、成田空港駅となったことから、いったん成田空港駅へ出向かざるを得なくなる。
もっとも、実際問題として成田空港駅まで出向かずとも近所の駅で入場のハンコをもらい、その駅までの前途を放棄すれば問題ないのだが、私はそんなもったいないことはしない。
乗車券の発駅へ出向くために、成田空港へと向う。

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