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主席の業務日誌・2011年12月

2011年12月吉日
日本神国 国家主席府 主席官房総務企画課
2011-11 < 2011-12 > 2012-01

12-01

師走突入です。
だけど、忙しいのは来週いっぱいです。

今日から、東北地方の福島県、宮城県及び岩手県の各県の高速道路は、普通車であればだれが利用しても無料扱いとなった。
同時に、被災者はどこまで行っても高速料金無料という扱いは終了した。
順当と言えば順当の扱いである。
しかも、わたくしが本年の8月14日に指摘したとおりになった。
最初からこの扱いにしておけば、料金所渋滞も発生しなかったし、高速道路無料通行のための被災証明乱発は発生しなかった。
後になってから「最初からこうしておけばいいのに。」って指摘するのはルール違反かもしれない。
この大震災からの復興は、試行錯誤で今できることを全力でやっていくしかないのだから、その時その時で最善の策を尽くしていけばよい。
その時その時の最善を、後になってから批判するのは、私はスマートではないと思っている。

だがしかし、今回の無料措置って、管直人の思いつきの賜物です。
国会で「東北道を無料にして復旧を加速させる。」って言ってたような記憶もあります。
東北道を無料にしたところで、その動脈から沿岸部へ向かって伸びる枝葉のような高速道路や主要国道が復活しなければどうにもならないのに、ご本人は「いいこと思いついた!!」って気持ちなんだと思います。
結果が、被災証明書を乱発しみんなで高速道路を使いまくった内陸部と、そもそも使う高速道路のない被害の甚大な沿岸部、という対比を生んでしまった。

福島県の浜通りなんて、津波被害が甚大な地域もあるが、高速道路無料化措置の恩恵にあずかれる高速道路がそもそも使えない。
福島県の中通りなんて、健康に影響しないレベルの放射線量(政府定義)を被っただけなのに、乱発された被災証明書で高速道路を大いに活用している。

こういう現実、当のご本人はどのようにお考えなのでしょうか……

12-07

原発50キロ圏内から自主避難した人も、とどまった人も、賠償金は一律8万円。
今の日本政府にしては素晴らしくまともな決定。
我が日本神国も、この決定を支持する。金額は支持しないけど……。もっとくれ。
自主避難者も県内残留者も、分け隔てなく福島県民であった者へ一律に払ってくれる。
自主避難者には自主避難者の、残留者には残留者の、それぞれのストレスなり負担なりがある。
そして、それぞれのストレスの強弱については、いろいろな考え方が飛び交う。
避難したストレスに残ったストレス、避難先と県内の往復交通費用に除染費用……
全部換算しようとしたらきりがない。
それらすべてを考慮するなんて事実上不可能である。
そんなめんどくさいことをやってる暇があったら、その分のコストを除染であったり環境再生であったりに回してほしい。
ゆえに、一律にしてしまったほうが、きれいさっぱり簡単だ。

ところで……
「自主避難者には実費補償を!」
なんて声高に叫んでいる人々がいるが、実費補償するならば、それ以上の補償を残留者には支払わなければならない。
自主避難者が何を言おうとも、自主避難者より県内残留者への補償のほうが多額になるのが義理ってもの。
なぜなら、
「福島県内に残った人のほうが健康被害が甚大だから。ちなみにその根拠は、自主避難者がよって立つイデオロギー(思想、考え方)を根拠とする。」

自主避難者は、福島県内にいると健康被害を被る、というイデオロギーのもと避難した。
すなわち、自主避難者よりも、福島県残留者のほうが健康被害が甚大になると考えた。
ということは、自主避難者のイデオロギーにのっとると、自主避難者よりも、福島県残留者のほうが、精神的苦痛・身体的苦痛が大きくなる。
ゆえに、自主避難者より県内残留者のほうが、受け取るべき損害賠償が大きくならなければならない。

別な面から考えよう。
自主避難者のイデオロギーによって立つと、福島県内に残留している人間は健康被害を被ることとなる。
そしていつ病気になるか、それを気にしながら生活している。
そのストレスは、8万円では計り知れないだろう。
このストレスから逃れられた自主避難者と、ストレスから逃れられない県内残留者と、どっちが多額の賠償を得るべきなのか。

……ん? 避難したストレス?
健康被害から逃れて避難したストレスと、いつかおとずれる健康被害に脅えるストレスと、どっちが上だ?
何度も書くが、自主避難者の根拠となる「福島は危険」というイデオロギーを採用すると、福島から避難した自主避難者より、福島に残留する者のほうが、健康リスクが高くなる。
福島からの自主避難者の考え方を採用すれば、自主避難者よりも残留者のほうが、はるかに健康リスクが高い。
避難したストレスを声高に叫んだところで、危険な福島に残ることのリスクやストレスのほうがはるかに大きいのでは?
あくまで、自主避難者のイデオロギーに乗っかったら、の話だが……

さらに違った面から考えてみよう。
政府・行政は、「直ちに健康に影響しない。」を基本姿勢に貫いている。
「20キロ圏内は避難指示、30キロ圏内は緊急時避難準備区域、特に線量の高い地域に計画的避難区域、地点地点で線量の高い地点に特定避難勧奨地点」この姿勢を貫いている。
自主避難者は、この指示を無視して避難している。
政府・行政は、自分たちの指示を無視した人間に、自らの権力を使って賠償するよう命令してはならない。
これは、政府・行政の指示を信頼したうえで福島県に住み続けている人からの信頼を裏切ることになる。
強いては、政府・行政の信頼失墜につながる。
政府の命令を無視した人間に、政府権力が優遇するような姿勢は示してはならない。
政府指示を無視する以上、それは自己責任、法的にも経済的にも社会的にも。
冷たいようだが、こうでもしないと、政府・行政の信用・権威が失墜する。
政府の指示なんて従わなくていいんだ、その風潮が広まったら、それこそ最悪だ。

ゆえに、政府の人間である枝野が、自主避難者への実費補償を声に出すことに強い反発を禁じ得ない。
自主避難者に手を差し伸べる前に、枝野の「直ちに健康に影響はない」を信じた多くの福島県民にそれ相応の賠償をすべし。
それをしてから、自主避難者への実費賠償を口にするべきである。

なぜならば、自主避難者への賠償を認めることは自主避難行為を科学的合理性があると認めることであり政府・行政発表の「福島県は安全」という前提との矛盾を作ることになる。
自主避難行為を科学的合理性があると認める以上「福島は安全」を撤回せざるを得ない。
安全な福島から避難したことに科学的道理性は見出せないが、危険な福島から避難することには科学的合理性を見いだせる。
そういうわけで「福島は安全」を撤回せざるを得ず、すると「福島は危険」と暗に認めることとなる。
すると今度は、その「危険な」福島に残留させてしまった200万県民への補償が問題となる。


福島県に残留すると健康被害の恐れがある、と考え、自主避難するのは個人の自由である。
県内に残ることにストレスを感じるのであれば、自主避難は十分検討に値する。
だけれども、それと補償の問題は別である。
自主避難によって、県内に残ることのストレスから逃れ、自分たちのイデオロギーによるところの健康被害から逃れることができたのに、自主避難に至った自分たちの考え方によるところの、ストレスや健康被害から逃れられていない県内の人間よりも、実費補償の名のもとに多額の賠償を得ようと政府・行政に働きかけるのは、ちょっとおかしいよね。

そもそも、実費の算出方法は? 実費の範囲は?
福島県から関東以西に逃げるのに使った東海道新幹線のグリーン車も実費ですか?
逃げる途中に宿泊した東京の帝国ホテルの宿泊料も実費ですか?
実費実費と言いますけれど、実費とすると賠償対象が広すぎやしません?
自主避難者の「実費」を認めると、公平性の観点から、福島県内残留者の、住宅除染費用や小中学生の送り迎えガソリン代や割高な県外産農産物購入費用など、それこそありとあらゆる「実費」も補償しないといけませんよね。
……もっとも、それであれば私ももっとがっぽがっぽもらえるんで喜びますが……

自力で東京電力に賠償請求するなら、私は何も言わないけれど……
政府・行政の指示を拒否して自主行動したんだから、その費用請求は政府・行政に頼らず、自主的に裁判なりなんなりやってもらいたい。
一言でいえば、
「自分たちが信頼しない存在(政府・行政)に頼るな、自分たちが信頼する存在に頼れ。」ってことになるかな。
自分ら(彼ら)の信じる存在が何なのは、私にはわかりませんけれど……


12-15

今更ながら、ブルーレイレコーダー BDZ-AX1000 を購入した。
相変わらず、ソニー製品である。
これでようやく、ハイビジョン映像を円盤メディアへ保存できる体制が確立したこととなる。
デジタルDVDレコーダーは、内部処理はデジタルであるが転送速度とコーデックの関係から、画質は標準画質程度である。
一方ブルーレイは、転送速度の段階でハイビジョン映像の保存再生が可能であり、さらに次世代のコーデックを使うことで長時間のハイビジョン映像を保存できる。

ただし、購入したものは、2010年モデルの最上位機種の一個下のモデルである。
ゆえに、AVCHD 2.0 には非対応で、AVCHD progressive とか 1080p/60 とかには対応していない。
が、うちにそんな高機能なカメラない……
もしそんなカメラを買ったのなら、一緒に対応するブルーレイレコーダーで最安値のものを買えばいいだけだ。
……そんな金があれば、の話だけれど。


12-16
冷温停止状態宣言

福島第一原子力発電所の原子炉において冷温停止状態が宣言された。
「冷温停止」の状態、ではない。
「冷温停止状態」である。
非常にややこしいが、用語の使い分けとしては以下のようになる。
すなわち、正常な原子炉において水が正しく循環されている状態が冷温停止。
正常じゃない壊れた原子炉においてとりあえず水をびしゃびしゃかけてある程度温度上昇しなくなった状態が、冷温停止状態。
「冷温停止状態」って言ったところで、どうしようもない状態に変わりはない。
安全になったわけではないので、そこらへんは注意が必要である。


12-26
福島第二原子力発電所、非常事態宣言解除

福島第二原子力発電所の原子力災害非常事態宣言が解除された。
福島第二原子力発電所は、東北地方太平洋沖大地震に勝ったのである。
福島第一と福島第二と何が違ったのか。
そこが、原発事故の調査をするうえで大事なところになる。
調査当局には、この10キロしか離れていない二つの原子力発電所において、なにが命運を分けたのか、解明していただきたいところである。

と言いますか、解明しなければ、脱原発も原発推進も判断できないですよ。
原子力発電所すべてが危険で、たまたま福島第二原子力発電所が幸運だったのか。
原子力発電所すべてが安全で、たまたま福島第一原子力発電所が不運だったのか。
たまたま第二原子力発電所に奇跡が起こったのか、たまたま福島第一原子力発電所に不運が重なったのか。
今現在何にもわかっていない。
これでは今後のエネルギー戦略もたてられない。
第一と第二の違いを明確にしなければいけないところである。




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