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主席の業務日誌・2011年03月

2011年03月吉日
日本神国 国家主席府 主席官房総務企画課
日本神国 国家主席府 政府災害対策総本部
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地震とは全く関係のない事象で、近親者が死去。
それゆえ、御葬式を挙行。
福島第一原子力発電所の原子炉建屋における水素爆発が放射性物質を大量にまき散らし、拡散された時間帯、運悪く私は外にいた……。
あ〜あ、被爆しちゃった……。
だけどもだっけっど、某所で風呂入ったから、除染完了。
放射線療法でも受けたと考えておくか。

そんなことはどうでもいい。
ここでは、2011年3月の、仕事に関わる話題を記録しておく。


この葬式の最中に、同じ会社に就職する友人から一報が入った。
「会社のホームページに新規採用者向けの情報があるけど確認した?」
とのことだが、葬式中にインターネットなんかできないからね。
携帯電話はつながらないし、いつまでたってもメールは受信できないし、送信もできない。
何度もリトライしたうえでようやく接続できる状態で、この一方も、そのような状況で奇跡的に届いたメールであった。
確認していないので、不安定かつ不自由な通信環境の中、ホームページの情報の要約を送ってもらうこととする。

諸君!
災害時はインターネットが強い、ツイッターが強い、メールが強い、そう流布されているが、現実は違う。
メールもツイッターも、それらを使うためにはインターネット回線が必要になる。
その回線たる、NTT光ファイバー網も、KDDI携帯電話回線網も、災害によって、現実社会ではダウンしたのだ。
そんな状況において最強な情報収集手段だったのは、古典的なラジオとテレビである。
ネットがあるからテレビ・ラジオはいらない、そう考えているとすれば、それははっきり申し上げて大間違いである。
ちなみに、携帯電話のワンセグは、バッテリーが最短時間でダウンするから使い物にならない。
よく覚えておくように。



と、無駄話を書いて時間を稼いで、おおよそ40分後。
坊さんのお経の最中にメール受信、会社のページの情報を入手。
要は、安否を知らせて欲しいということらしい。

さっそく、人事担当者に電話。
携帯電話からは絶対にかからないと判断し、葬儀屋の近所の公衆電話からかけてみることとする。
幸い、NTTの災害対策で、公衆電話は無料開放となっていた。
(もっとも、10円玉は必要、通話ののちに返金された。)
電話したら、
「現在の状況と、4月1日からの勤務が可能であるかを、メールで送信して欲しい。」
とのこと……

あのさー、今の状況分かってる?
携帯電話通信網は、電話回線がハングアップ状態、インターネット回線も非常に難儀する状態。
家庭のNTT光ファイバー網も、非常につながりにくい状態である。
そんな状態で、メールしろってか。
馬鹿なんですか、アホなんですか、災害時はメールが強いからって現実に電話でやり取りしている相手にメール送信要求しますか。

まあ、いいですよ。
メールしろって言われれば、何時間かかっても送信しますよ。
メールが好みなんでしょ。
もっとも、徐々に夜になり通信需要も低下したのか、3回程度の送信リトライでメールは送信完了。
それでも平常時は送信リトライなんてほとんどないので、有事だと実感する。
そんでもって、送信しても、受診した旨の通知がないのがインターネットの世界。
届いたかどうかは、知る由もない。

で、だ。
翌日が、運命の水素爆発、かつ、葬式の外回り。
原発で水素爆発してるっていうのに、なんで葬式で外に出なければならないのよ。
しかしながら、故人の冥福を祈りつつ、我々は我々のできる最大限のことをしなければならない。
水素爆発など関係なく、つつがなく式は続いた。

だけどさ、この水も食料もガソリンも、流通が滞り枯渇しつつある環境において、遠くからロクな支援物資も持たずにレンタカーでやってくる親戚がいたんですよ。
震災直後の福島の状況を考慮に入れずに、レンタカーでのこのこ駆けつける、平和ボケ真っ盛り。
レンタカーで駆け付けた位ならば、まだいい。
故人を敬う日本的な保守的な行動には、私も賛同する。
だけどね、そういう保守的な行動をするからには、左翼インテリに負けないくらいの緻密な計画のもとで行動してほしいのね。
レンタカーで来る以上、燃費をリッター10キロとして、どこで給油すればガソリン枯渇寸前の福島をやり過ごせるか、精密に計算してきてほしいのよ。
60リットル程度のガソリンタンクを持つ乗用車であれば、県境を超える前に、たとえば新潟県新潟市でガソリンを満タンにすれば、単純計算で600キロ走れるわけ。
実際にはその7割程度を見込んで420キロ走行できると想定する。
すると、新潟から片道210キロ範囲であれば、無給油で行って帰ってこれる。
210キロ範囲を想定すると、会津若松はもとより郡山や福島も、単純往復は可能である。
福島県内でガソリンが枯渇していても、自分たちだけならば誰にも迷惑かけずに新潟まで脱出できる。
オレはてっきりそこまで計算してレンタカーを出してると思ったのね。
そしたら、そんなことしてなかったのよ、帰りに県内のガソリンスタンドの列に並んで給油して帰りやがったのよ。
福島の人間が生活のためにガソリンを求めて長い列を作っているところに平気で混じって、不要不急の長距離移動のためにガソリンを持って行ったんだよ、あの人は。
しかも、地元民みたいな顔してテレビの取材受けて、テレビのニュース番組の取材映像に流れたんだよ、あの野郎。
被災地に入るのに日常程度の思考力で入ってくる、とんだバカ野郎だ。
ほんと、こういう人間のことを、真正の平和ボケっていうんだろうな。

正直、あきれ果ててものが言えません。
こんな人だとは思いませんでした。
人間の本性は、有事の際に現れますな……

さて、平和ボケはどうだっていい。
オレは平和ボケじゃないから、東京大震災が起こった直後、東京周辺に用事がある場合は、レンタカーのハイエースに大量の歯ブラシと大量の歯磨き粉を積んで、現地に届ける。
それくらいしかできないことを知っているから……。

なんで歯ブラシと歯磨き粉?
食料と水は多くの人が持っていくでしょ。
だけど、歯を清潔に保つ事って忘れがちじゃない?
歯をきれいにしておかないと口臭にもつながり、避難所のストレスに拍車をかけることとなる。
ストレスを出来うる限り解消させていくことも必要なことだと思うよ。


はい、そんなことはどうでもいいのよ。
就職先から新たな情報が舞い込んできました。
「3月下旬に予定していた就職前の面談が中止となり、配属先等の発表は後日連絡する。」
とのこと。

それだったら、昨日電話した時に言えば早くねえか?
県内の公共交通機関が完全ストップし、高速道路も通行止め、ガソリンもなく移動にままならないこの状況で、集まりようがない物な。
そんなこと、震災直後に判りそうなもの。
わざわざ初回のコンタクトから一日開ける必要なんてなかったべな。


3-23

会社の人事担当者から、携帯電話に電話がかかってきた。
「配属先は、X支社になります。」
……は??
そこ、福島第一原子力発電所の事故で避難指示のエリアになってますけど!!
「いますぐ着任という形ではなく、落ち着くまでいったん、県中地域のY支社の出先Z事務所に行ってもらいます。」
……は??
交通手段ないんですけど!!
落ち着くまでって、どんくらいの期間なんですか。
交通手段(自家用車)がないんで職住接近の生活を行いたいんですけど……
「当面の間です。」

会社への提出書類に、自家用車保有無し、って記入しているのに、自家用車が必要な地区に赴任させるってのはどういう神経なんでしょう。
会社が車買ってくれるんでしょうか。

確かに、県中地区のZならば、実家から通える範囲にあるものの、車がなければ通えない。
車がないから職場の近くに住みたい、だが期間不詳だから部屋を借りるわけにはいかない。
車で職場まで通わなければならない、だが期間不詳だから職場の近くに駐車場を借りるわけにもいかない。
(職場の駐車場は、既に居る職員が使っているでしょ??新入りペーペーには入る隙間はありません……)

オレのことを雇いたくないのならば、内定取り消しろよ……
堂々と厚生労働省に文句が言えるんだから。
これは文句を言わせないために生殺しにしようとしているとしか思えないぞ。

仕事に対するモチベーションが、完全にダウンです。
もう仕事したくありません。

3-27

職場まで行ってみる。
国道4号線は、ガソリンスタンドへの列で大混雑。
たまたま震災前に満タンにしていたおかげでガソリンに余裕はあったのが幸いだった。
こんな並ぶ人がいっぱいいる中で、東京のガソリンスタンド渋滞を見ると、頭にくるよね。
お前ら東京は、そこまで緊迫した状況じゃねえだろ。
東京は、電車使え、バス使え。
職場まで行ったが、モチベーションは高まらず。



以降、平成22年度は、悶々として、過ぎ去っていくのだった……。


ま、こういうことを書くと、「ゆとり」とか「甘え」とか、そういうことを言いたくなるんでしょうが、現実問題として、同期入社の半数は本社配属だっていう話じゃないですか。
同期入社のほんの一握りの数人が、福島第一原子力発電所の避難指示エリアの出先事務所に配属になったんですが、その中に入っちゃってるんですよ。
なんでそんな極少数派に入れられちゃったのか不思議でなりませんし、正直面白くないですよ。
これからバリバリ会社のためお客様のため働きたいって思ってたわけですよ、大学時代。
その夢が、途絶えましたからね。
現状で本来の配属地に配属になったら、放射能汚染エリアへの片道切符の配属ですから。
まだ20代の私なんか、放射能に対して小中高生よりは鈍感ですが、上役連中の40代50代よりは敏感です。
40代50代の連中を放射能汚染エリアへ投入して、20代の連中を放射能被害から守ってほしいんですが、そんなこと考えていないですよね……
放射能に蝕まれて、早死にさせられるのが落ちなんでしょうか。
その前に転職したいです……


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