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東京地下鉄メトロに乗って……

2007年吉日
日本神国 国家主席府 主席官房課 視察手配担当

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時刻は午前9時35分です。

ようやく、本日の本題、東京地下鉄を初乗り運賃だけで9か所の改札外乗り換えをめぐる、東京地下鉄株式会社にとって非常に迷惑な行為を開始したいと思います。

なお、今回は、都営地下鉄と東京地下鉄を乗り継いだ際の、特例割引を利用しまして、
都営地下鉄九段下駅→都営・東京地下鉄神保町駅経由→東京地下鉄永田町駅
という経路による料金を支払っての乗車となり、3時間近くを260円で楽しむこととなります。

今回のルートは、
都営九段下駅→(都営
新宿線)都営神保町駅・東京地下鉄神保町駅
 →(地下鉄
半蔵門線)→東京地下鉄九段下駅
 →(地下鉄
東西線)→東京地下鉄飯田橋駅
 →(地下鉄
有楽町線)→東京地下鉄池袋駅
 →(地下鉄
丸ノ内線)→淡路町駅・新御茶ノ水駅
 →(地下鉄
千代田線・北千住・地下鉄日比谷線)→東京地下鉄上野駅
 →(地下鉄
銀座線)→上野広小路駅・仲御徒町駅
 →(地下鉄
日比谷線・茅場町駅・地下鉄東西線・日本橋・地下鉄銀座線)→三越前駅
 →(地下鉄
半蔵門線)→大手町駅
 →(地下鉄
千代田線)→日比谷駅・東京地下鉄有楽町駅
 →(地下鉄
有楽町線)→永田町駅

この制度のルールを説明します。
(知ってる人は読み飛ばす!!)
もともと、帝都高速度交通営団(すなわち、営団地下鉄)の鉄道網には、一つの駅に複数の路線が乗り入れていたとしても、駅の構造上、改札内でつながっていない場所がありました。
通常の乗車ルールにのっとると、改札を出るわけですから、そこで運賃は打ち切りとなるのは当たり前ですよね。
すると、ここで困った現象が発生するのです。
営団線から営団線に乗り換えただけで、すなわち続けて営団線に乗るのに、改札を出たのでは初乗り運賃を2回徴収することになってしまうのです。

たとえば、池袋駅。
営団地下鉄有楽町線池袋駅と、営団地下鉄丸ノ内線池袋駅は、改札内ではつながっていません。
このとき、有楽町線要町駅から、丸ノ内線新大塚へ向かうことを考えてみましょう。
路線図を見ていただければ一目瞭然ですが、要町から新大塚までは2駅の距離です。しかし、池袋駅で乗り換えを行うと、いったん改札を出なければなりません。
目的地までの切符を持ち単に乗り換えたいだけなのに、改札を出なければならないので、非常に割高な運賃を支払わされてしまうのです。通常ならば!!

こういう不都合が生じてしまうため、営団地下鉄は、『改札外乗り換えを強要される駅は、改札を出ても再び営団線に乗車する場合は、通しで運賃を計算しましょう』という特例を設けました。

上の例を用いますと、要町から新大塚へ向かうのに、池袋でいったん改札を出ることとなりますが、この特例が適応されることにより、初乗り運賃の2重取りはされなくなるのです。
また、この特例は、一部の路線と駅では、別の名前の駅にも関わらず客の利便性を考慮してか、通し運賃で乗り換えができるように設定されている駅もあり、一方では、改札内で乗り換えできても客の動線の利便を図るために改札を出ての乗り換えを可能にしている駅もあります。

というわけで、この『改札外乗換強要駅における改札を出ても通し運賃計算をする特例』により、
九段下(東西線←→半蔵門線)
飯田橋(東西線←→有楽町線・南北線)
池袋(有楽町線←→丸ノ内線)
淡路町←→新御茶ノ水
上野(日比谷線←→銀座線)
上野広小路←→仲御徒町
三越前(銀座線←→半蔵門線)
大手町(丸ノ内線←→東西線)
日比谷←→有楽町
の9か所で改札外乗換ができるようになりました。

ここで、この特例における運賃計算も提示しておきます。
あきれるほどに入り組んだ営団地下鉄の鉄道網、もはやJRの切符(近郊区間外・新幹線経由)のように経路に応じた料金設定などというものは不可能です。
よって、切符は、最短料金で計算されます。すなわち、大回り乗車ができます。

たとえば、
営団永田町駅→160円区間
の切符を握りしめて改札を通過したとしよう。この切符を持っていれば、改札内でつながった赤坂見附から銀座線で日本橋まで行き、日本橋で東西線に乗り換えて神保町に向かうという、皇居の周りを一周するような乗車方法をとっても、神保町で改札を出れますし、半蔵門線で直行しても160円です。
要は、入場時と出場時で、正しい最短料金の切符を購入していれば、経路が交わったり同じところを乗車したりしなければ、どこを通ってもいいのです。
改札内であれば!!

さて、どこを通ってもいいというのであれば、大変な事態が発生します。
営団永田町から営団池袋までは、190円かかります。
どこを通っても最短料金で計算される営団地下鉄でも、いったん改札を出るようならば、話が変わってきます。
営団永田町→160円区間
の切符で、営団永田町→営団池袋→営団神保町、と乗られたのでは、営団地下鉄からすれば大打撃である。
なぜならば、本来の営団永田町→営団池袋が、190円だから。
すなわち、どんな場合でも最短距離で計算されたら、本来の運賃よりも安い値段で乗られてしまうことになる。
営団永田町→営団池袋:190円の区間を、
営団永田町→営団神保町:160円の途中下車前途放棄として乗車されれば、大幅の減収になる。
よって、
『改札外乗換を強要する駅では、改札外乗換を行っても、通し運賃で計算するが、発駅→着駅間の運賃より、発駅→改札外乗換強要駅の運賃のほうがでかければ、後者の運賃を請求しますよ。』
というルールとなっているのである。
そもそも、このルールがなくとも、営団池袋駅の改札機は、永田町からの正規の運賃で乗車しているか確認しており、その時点で、永田町からの160円切符では出られません。
出れなければ、乗り換えもできません。

よって、先の、永田町 池袋改札外乗換 神保町行き の切符は、
永田町→神保町の運賃 < 永田町→池袋の運賃
というわけで、後者の190円が適応されるわけですよ。

さて、そんな『改札外乗換強要駅における改札外乗換の通し運賃計算特例』も、使いようによっては、面白い使い方ができた。
すなわち、改札外乗換強要駅で、いったん改札を出て、そこら辺で用事を済ませてきて、もう一回地下鉄に乗るということができるのである。

たとえば、
営団乃木坂駅と営団表参道駅の中間付近に住んでいるとしよう。
「そうだ、三越、行こう!」
と、営団地下鉄乃木坂駅から営団地下鉄三越前駅へと向かう。ここで、知っておくことは、三越前駅という駅は、銀座線と半蔵門線が、改札外乗換を強要されている駅なのである。
すなわち、通し運賃計算が可能となる駅なのである。
さて、営団乃木坂駅→営団表参道駅の運賃と、営団乃木坂駅→営団三越前駅の運賃を比較してみましょう。
両者、160円です。
さぁ、感のいい人ならば気がついたでしょう。
営団乃木坂駅→営団三越前駅乗換→営団表参道駅
と乗り継いでも、計算上は160円になるのです。
都合上、三越前駅で改札外乗換のふりをして、三越に買い物に行って、帰ってくることが可能ですよね。
なんと、乃木坂駅→三越前、三越前→表参道、と2回切符買うのと比べて半分の運賃で、往復できてしまうのです。

しかし、営団地下鉄は黙ってはいない。
『そんな三越で買い物してるのは、明らかに、営団地下鉄の乗車の範疇からは、かけ離れている。』
『通し運賃計算は、通し乗車をなさる旅客のためのもの。途中下車して買い物する客には、通し運賃ではなく、きちんと途中下車した駅からの正規の運賃を払ってもらうべきだ。』
というわけで、
途中下車して買い物して、運賃を半額で済ませてしまう人を排除するため(かどうかは知りませんが)、
『改札外乗り換えを強要される駅は、改札を出ても再び営団線に乗車する場合は、通しで運賃を計算しましょう。ただし、乗り換え時間は30分間でお願いね。』
という約束になりました。

帝都高速度交通営団(営団地下鉄)の路線とその他もろもろを継承する、東京地下鉄株式会社(東京メトロ)も、同様のルールで運営されております。
『改札外乗り換えを強要される駅は、改札を出ても再び営団線に乗車する場合は、通しで運賃を計算しましょう。ただし、乗り換え時間は30分間でお願いね。』
ルールは、今も生きております。

なお、ここに書かれていることはあくまで参考情報としてください。
この文章を資料批判せずに受け入れて、行動した場合の被害については、もろもろの補償は一切できません。
普通にICカード使って乗車してくれれば、一部を除いて、最安運賃で計算してくれるので、普通に乗車してください。

地下鉄の旅が、始まります。


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